遍路 四国八十八ヶ所巡礼 体験記

日本人なら一生の内で1度は口にすることがあるはずの、「たかが1円。されど1円。」

 

賽銭袋いっぱいに唸るほどあったお賽銭ですが、厄坂の30段目辺りにさしかかった頃、賽銭袋に1円玉が見当たらないではないですか!
賽銭袋の中はアルミ色ではない、1円玉以外の硬貨だけです。
『あんなにあったのに・・・車まで行けばまだ少しお賽銭があるけど、今更戻るのも面倒だし再度登ってきてここから始めるのは厄落としとしての効果はどうなの?』

 

“女厄坂”の残っている数段に5円玉を落としていこうと思うと(10円玉は論外と思っている私)、『ものすごく損した気分になる私って、ひょっとしてケチなの?え、ケチ?』。

 

賽銭箱に入れるお賽銭なら、手に掴んだ10円玉でも100円玉でもそのまま奉納できますが、この厄坂で1円玉以外を落とすのはモヤモヤします。が、致し方ないので5円玉を落とします。

 

「この5円玉1枚で、残りの階段におつりが来るのに・・・」とつぶやく私。

 

どうも私って、もの凄いケチだったようです。


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