やぐらに向かって右側には隧道があります。その入り口には洞穴があって、そこに観音像が安置されています。観音様は、隧道の向こうに行く人に「行ってらっしゃい」とあたたかく声をかけて見送っているような感じがしました。
隧道を抜けるとまたもや墓地です。その中に「浄智寺大好き」と刻まれた墓石を見かけました。お墓ばかりで私は少しうんざりしていましたが、「こういうお寺が好きな人もいるのか。人の好みはいろいろだなあ」と改めて認識させられました。
墓地を過ぎるとようやく布袋尊の像に着きます。お腹を撫でるとご利益があるそうですが、周りが墓地なので、かえって怖さとか薄気味悪さを感じてしまいました。布袋様には申し訳ないと思いながらも、私は尊像の前で手を合わせて拝むだけにとどめておきました。
これでその日の参拝―東慶寺・円覚寺・明月院・浄智寺―がすべて終わりです。その後は北鎌倉駅から電車に乗り、家路につきました。
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