興禅院

シャクナゲの観察と、「こま蛇」の建立が楽しみ

 

3月上旬のある日、思い立って数カ月ぶりに興禅院に足を運んでみました。駐車場に車を止めて気づいたのは、シャクナゲの花芽です。これまでシャクナゲをあまり意識して見たことがなかったので「今シーズンはシャクナゲの様子を観察しよう」と決意して、境内に向かいました。
私が行ったときは、ウメとクリスマスローズ、そしてリュウキンカが見頃でした。参道の入り口にある紅梅は一種の目印となって、参拝客やドライバーを迎えています。境内のところどころで咲く白梅は、青空とのコントラストが鮮やかです。鐘楼から弁財天へ向かう途中では、クリスマスローズの可憐な花と、リュウキンカの鮮やかな黄色の花が咲いていました。
その一方で鐘楼周辺のサンシュユは、3月に入ったにもかかわらずまだ蕾でした。この冬が寒かった影響なのでしょう。
さて興禅院では、弁財天の境内に近々一対の「こま蛇」を建立します。狛犬ではなく「こま蛇」とするのは、弁財天と習合した宇賀神が人頭蛇身の姿をしているからだそうです。どのような形になるのかはわかりませんが、ともかく出来上がるのが楽しみです。

 

Lisa Aoki Mar 2018

 

シャクナゲ、ヤマブキ、そして工事

 

4月のある日のことです。駐車場に車を止めると、早速シャクナゲの花が目の前に現れました。ツツジを巨大化させたような形の花は、濃いピンク、淡いピンク、白など鮮やかな色合いで、とにかく目立ちました。見方によっては毒々しくてけばけばしくてくどい感じもありますが、それもシャクナゲの個性のうち、という気がします。
シャクナゲを見ていて気付いたのは、遊歩道を新しく造っていたことです。シャクナゲは駐車場と参道の間にたくさん生えていて、そのあたりではたくさんの人が歩いたために獣道のような道が何となくできていました。それをきちんと整備して遊歩道に仕立てて、より多くの参拝客に楽しんでもらおうという狙いがあるのでしょう。工事が始まったのはつい最近のようですが、完成するとどんな様子になるかが楽しみです。
山門を入ると、すぐ右手でトイレの改修工事が行われていました。興禅院には見どころがたくさんあるので何度も足を運びましたが、トイレの古さや使いにくさは気になっていました。新しいトイレが使いやすくなることを期待します。
山門の左手前方には、鮮やかなピンクの花を咲かせたシャクナゲの大木がありました。シャクナゲの木というと2メートルくらいの高さをイメージしますが、この木は少なくとも6−7メートルはありそうです。シャクナゲがここまで大きく育つのかと感心すると同時に、珍しいものを見せていただいたような気がしました。
本堂への参拝を終えてふるさとの森へ向かうと、ところどころにヤマブキが咲いていました。ヤマブキを背にしてたたずむ石仏の姿は、花の黄色と葉の緑とのコントラストが絶妙で、4月ならではの趣があります。色のコントラストといっても、ヤマブキにはシャクナゲのような鮮烈さはなく、むしろ見ていて心が穏やかになれるものでした。

 

Lisa Aoki Apr 2018

 

ヒガンバナが見頃 興禅院

 

興禅院には何度も足を運んでいますが、ヒガンバナの時期に行ったのは今回が初めてでした。
まず車で向かったら、駐車場の出入り口に真っ赤なヒガンバナが見えました。出入り口の周辺は道路がカーブしていて見通しが悪く、うっかりすると通り過ぎてしまうところですが、ヒガンバナが目立っていたのでドライバーにとってわかりやすい目印になりました。
駐車場に車を止めて周囲を見回すと、ところどころにヒガンバナが生えています。さらに駐車場と参道の間にある野仏の小径に目を向けると、ヒガンバナがたくさん咲いていました。赤い花が多く、ときどき白い花が混じっています。石仏がたたずむ周辺にヒガンバナが咲いている様子は、なかなか絵になる光景です。カメラを手にして撮影にいそしむ人が何人もいました。
参道、本堂周辺、墓所、アジサイ広場、ふるさとの森でも、散策しながらヒガンバナを楽しむことができました。花は多くもなければ少なくもないといった程度で、密集しているというには少ない一方、点在しているというには多いといった具合です。参道に咲く黄色のヒガンバナと、本堂近くで咲いていたピンクのリコリス(ヒガンバナ科の花)がちょっとしたアクセントになりました。
初めての興禅院のヒガンバナは、人混みに煩わされることが全くなく、落ち着いて楽しめたと思います。

 

Lisa Aoki Sep 2018

 

 


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シャクナゲの観察と、「こま蛇」の建立が楽しみ 興禅院(埼玉県川口市)関連ページ

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