奈良に住んでおりますので、暇を見つけては散策がてらお寺や神社を参拝します。でも、自宅から離れているので、なかなか行けなかったお寺が長谷寺です。 自分の不注意から事故に遭ってしまい、自宅でのたっぷりの時間を怪我の療養とリハビリに費やしていた頃、長谷寺参拝に出かけました。 境内に入り、長く続く登廊を見上げます。脚の怪我でしたので、本堂まで登り切れるか不安を抱えながらゆっくり登りました。ずいぶん回復したとはいえ、まだ少し重い自分の脚を引っ張り上げながらの参拝を登廊の脇から応援してくれるかのように、手入れの行き届いたボタンたちが綺麗でした。 やっとのことで本堂までたどり着き中へ入りますと、たくさんの人たちが観音さまの前で集まっておられました。春の特別拝観だったようで、見上げるような大きな観音さまの足元にまで入っておられました。 私はそこまでは入らなかったのですが、お顔を見上げると涙があふれてきて止まらなくなったのです。こんないい歳になってまで親に心配かけて「本当にお母さんごめんなさい」と素直に思えて。周りにたくさん人がいるのに恥ずかしくなって、でも本堂から出たくなくて困りました。 仏教の考え方が好きですが、建築物や仏像に関しては美術的な観点から冷静に観賞するだけでした。特に霊的なものを信じているわけではないので、観音像の前で感極まるなんて後にも先にもこの時だけだと思います。その頃の私の状況によって、そうなったのだと思いますが、今でも長谷寺の観音さまはMY BEST OF KANNON です。
とよの燈 (50代女性) 2006年春 ボタンの花の美しい頃
観音さまの前では素直に (大和國長谷寺 桜井市初瀬)関連ページ
- 長谷寺の牡丹、石楠花を見に行きました
- 長い参詣道を歩いて登ったその先には見事なくらいの石楠花が待っていてくれました。実は石楠花という花を目にするのは生まれて初めてで 奈良 長谷寺。場所や交通アクセスなどの情報のほかに 個人的な体験談や口こみ。食事、宿などの話題も
- 満開の紫陽花を見た (長谷寺 桜井市初瀬)
- 紫陽花の満開時期に無理やりおやすみをとって行くことができました。長谷寺へは何度か行ったことはありましたが、いつもタイミングがずれていてなかなか満開の紫陽花を見ることが
- 紅葉を見に長谷寺へ
- 長谷寺に父と一緒に来られたことが私はとても嬉しく楽しかったです。紅葉が目当てだったのですが陽がまだ暖かく紅葉は見れずでしたが、しだれ桜や紫陽花や
- 桜井市の長谷寺参拝 (長谷寺 桜井市初瀬)
- 我が家の菩提寺は真言宗豊山派の羽黒山胎養寺と言うお寺になります。自分の妻の実兄が石材の加工業を営んでいる関係からこのお寺にお墓を建てる事になり
- 登廊わきの牡丹が見事です。 (長谷寺 桜井市初瀬)
- 近鉄奈良線の長谷寺駅を降りて、少し駅から離れています。山あいの参道にはお土産物店もたくさんあり、長谷寺が古くから
- 日本一大きな十一面観音立像に会いに (長谷寺 奈良県桜井市)
- 山一つが広大な境内となっていてどうしても行ってみたい寺院の一つでした。山頂の本堂に安置されている本尊十一面観音立像は、高さ10メートルあり日本一と言われ