毎年テレビで節分の時期になると芸能人が寺で豆撒きをしているのを見て、自分も芸能人でなくても寺に行ってお坊さんが撒く有り難い豆を貰いたいなと思っていたので、毎年初詣に行っている大安寺の節分会に2年前初めて行きました。混雑すると思ったので少し早めに行き問題なく駐車できました。豆撒きの前にまずはお坊さんの説法です。お坊さんの説法は面白く、「鬼は自分の心の中にある欲です。」この言葉がとても心に響きました。「この欲を内から外に出す」なるほどと思い、次なる豆撒きに参加。豆撒き会場に移ると物凄い人だかりでした。私は遠巻きに一番後ろに、一緒に来ていた母親は頑張って人込みをかき分け結構中心部まで進んで行きました。少しの余興の後お待ちかねの豆撒きが始まりました。すると周りの人達が急に殺気立ち始めたのです。撒かれる豆に向かって物凄い勢いで向かっていきます。私は圧倒され豆を拾うのも忘れその光景を眺めていました。時々足元に転がってくる豆袋をのんびり拾う程度です。しばらくすると母親が足に青あざをつくり豆袋を幾つか持って戻ってきました。中は戦場のようです。豆撒きが終了して私と母親2人合わせたら十分な量の豆袋を貰えたので満足して本堂の前を通ったら幾つか景品が並べられているのに気づきました。そしてアナウンスで流れているのです。「景品袋を取られた方は交換致します」と。あの殺気立った豆撒きはこれが原因だったのです。なんと欲にまみれた豆撒きなんでしょう！お坊さんの説法がリフレインしました。でも景品の事を知っていたらきっと私達も殺気立って豆袋を拾いに行っていたと思います（笑）そして駐車場に戻ると何やらクラクションの音が鳴り響いています。駐車場は満車で枠外に停めている車のせいで出れない車が怒りでクラクションを鳴らしまくっていたのです。私達は関係なくすぐに出れましたがあの車が出れたのは何時の事やら。憎悪にまみれた駐車場を後にして節分会を終えました。
のろのろ (40代女性) 2016の節分会
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