常福寺の観音堂
神宮寺であった常福寺は、慶長18年(1613年)に上棟されました。後の延宝9年(1681年)には天台宗の「多武峯」の末寺となりました。その常福寺の観音堂と表門、そして行者は現在にも残っていますそして観音堂も表門と同じように「旧常福寺観音堂」として、橿原市の指定文化財となっています。昭和51年(1976年)12月1日に指定を受けたそうです。
常福寺が慶長18年に上棟されたということが分かっているとお伝えいたしましたが、それを示す胸札が観音堂に残っているのです。これが棟木下端に打ち付けてあった事が調査の結果明らかになりました。
上棟後、何回かこの観音堂は修復されています。安永9年(1780年)そして文化8年(1811年)には修理が行われて、軸部を覗いてかなり大幅に修理されているそうです。しかし、建物全体の形式としては非常によく当時の形を残しているという事です。最後に修復されたのは、昭和62年(1987年)で、部分的な修理を行ったとの事です。
また、鬼瓦には東北界隈の棟に寛永14年(1637年)同隅降り棟と西北隅降り棟に寛永14年(1637年)の銘が刻まれています。この観音堂は全体的に簡素な造りとなっていますが、近世初頭のこの辺りにあった神社仏閣の造りや歴史を知る上で、非常に役に立つものとなるのだそうです。
お寺が亡くなってしまったのは残念ですが、このように常福寺に関わるものがいくつも残っているのですね。
常福寺の観音堂 Takomin 参拝記 5/7関連ページ
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