2.本堂の前に大きな鳥居
祥雲寺の本堂の前には、大きな鳥居がある。ちょうど、お寺の前が参道になっていて、山の上の八幡様まで続いているのである。お寺と、鳥居、その二つが並んでいる事に、幼い頃の私は何の疑問も抱かなかった。それもそのはず、祖父は毎朝、神棚と仏壇の世話をし、お盆には迎え火を焚き、お坊さんを呼び、お仏壇に小さなお膳を作り、送り火を焚く。秋祭りの時にはお神輿が自宅の前を通る。お正月には浅草寺と三社様にお参りをする。思い出すだけでも私の中で寺と神社の行事は入り混じっていて、二つの垣根は限りなく無いに等しいし、どちらが欠けてもいけない。しかし時々、このあたり前のように混在する寺と神社という状況を不思議に思うことがあった。そんな疑問に答えを出してくれたのが中学の歴史の授業に出てきた「神仏習合」の話。私の真っ先に思い浮かんだのは、本堂の前に大きな鳥居のある祥雲寺の風景である。歴史の教科書の実例が身近にあり、歴史と地続きの現在と言うものを体感した瞬間だった。
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