境内には古い石造物がたくさんあり、歴史の古さを感じさせるとともに、周辺の住宅と相まって落ち着いた佇まいを見せていました。すぐ近くの目白通りのにぎやかさとは対照的です。金乗院でユニークなのは、何といっても鐔塚(つばづか)です。刀のつばの形をした石碑が、本堂に向かって並んでいました。筆塚はいろいろな神社仏閣で見かけますが、古くなった刀のつばを供養するための塚は珍しいといえます。倶梨伽羅不動庚申も、他では見かけない庚申塔でした。塔の下の方に見ざる・言わざる・聞かざるの三猿があり、その上に竜の姿をした青面金剛があります。由井正雪らと幕府の転覆を謀った人物、丸橋忠弥の墓にも行ってみました。墓地の奥にあり、屋根でおおわれていて、小さな墓石が建てられているだけでした。世間を騒がせた人物の墓という割には、簡素な造りだったと思います。
あおきリサ (40代女性) 2017年6月初旬