法泉寺

東白鬚公園から向島百花園へ向かう途中に立ち寄ってみました。
山門を入ると、参道沿いの植栽の中にさまざまな石造物が点在しているのがわかりました。石造地蔵菩薩立像、銅造地蔵菩薩立像や窪俊満の歌碑など、墨田区の文化財に指定されているものもあります。あまり目立たない場所にありながら、なかなか見どころのありそうなお寺だ、と思いました。
本堂に参拝して左奥に進むと、さらに不思議な空間が待ち受けていました。不思議といっても不気味さなどは全くなく、むしろ荘厳さがあります。古い石造物がたくさん並んでいて、寺院にゆかりの者の廟所であることがすぐにわかりました。一歩足を踏み入れてみると、そうした場所ならではの厳かな空気を感じます。中央には「法泉廟」と書かれた扁額のある堂が建っていて、空間全体を支配しているような雰囲気を漂わせていました。空間にたたずんでいると、余計なことを一切忘れて無心になれるような気がします。個人的には、法泉寺の中ではこの空間が一番面白いと思いました。
法泉廟で気持ちを改めたところで、山門を出て向島百花園を目指すことにしました。

 

Lisa Aoki 2018