与楽寺

田端で勉強会があったので、その前の時間を利用して立ち寄ってみました。
田端駅南口の小さな改札を出て、与楽寺坂と呼ばれる細い坂道を5分ほど歩くとお寺に着きます。周辺はごくありふれた住宅地で、途中にあるコンビニの店名には「田端与楽寺前店」とお寺の名前がついていました。
まず目についたのは、新しい山門と古い石塔のコントラストです。古くから地域に根差したお寺が、改修を重ねながら続いていることを象徴するような光景です。塀には定規筋が5本あるので、格式の高いお寺だとわかります。
山門をくぐると、左手に霊堂と鐘楼があります。霊堂は他の建物とは趣が異なり、どこか異国を思わせるような感じがしました。
境内をさらに進むと正面に本堂、左側に阿弥陀堂があります。本堂には1対の提灯が下がっていて、その左手前には仏像があり、境内に程よいアクセントを加えていました。
阿弥陀堂の周辺にはさまざまな石碑や石塔、石像がありました。北区のウェブサイトなどによると、与楽寺の境内には四面四仏石塔屋や江戸時代の巡拝塔、廻国供養塔といった見どころがあるようですが、実物を示す札や解説などがなく、どれが何なのかさっぱりわかりませんでした。それどころか後で調べてみても、欲しい情報が見つかりません(自分の調べ方がまずいのかもしれませんが)。
与楽寺は江戸六阿弥陀の第4番札所、御府内八十八ヶ所霊場第56番札所、豊島八十八ヶ所霊場第56番札所となっていて、歴史も格式も見どころもそれなりにあるといえます。しかしながらあまりにも情報が少なすぎるのを残念に思いました。

 

Lisa Aoki Jan 2018