住宅地の中にある、とても静かなお寺です。境内は緑が豊かで、手入れもきちんとなされているので、山門から一歩足を踏み入れるだけで、無の境地に浸れるような気がしました。このお寺の見どころは、7基残っている板碑です。中でも建長7(1255)年の板碑は成人男性の背丈くらいあって、他のお寺で見かける板碑に比べるとかなり高いです。しかも760年ほど前と古い時期に造られていながら、保存状態が良く、「建長七年二月十六日」の文字がはっきりとわかります。これだけ古くて大きな板碑が残っていることには、とにかく感心しました。他の板碑も、歴史の古さを感じさせるものばかりです。かつて龍福寺にはもっと多くの板碑があったそうですが、第二次大戦の空襲で破損してしまい、現在は7基を残すのみとなっています。非常に残念なことではありますが、これも歴史というものでしょう。
By あおきリサ (40代女性) 時期:2016年7月