国家試験を控えて
忘れもしない。来年、国家試験を控えていた私は、毎年帰省する実家にその年は帰れずにいた。試験へのプレッシャーと年末なのに下宿で一人過ごす虚しさで、気分はすっかり落ち込んでいた。そんな時、比較的近くに住む祖父母から訪ねにこないか、と誘われた。私は勉強道具を持って祖父母を訪ねた。勉強道具を持って行ったはずが、久しぶりの祖父母との再開に、時も忘れ食事をしながら会話に興じてしまい、気付けば新しい年を迎えていた。やがて祖母の誘いに応じて初詣に行く事にした。外は非常に寒く身が引き締まる思いがして、嫌でも国家試験の事を思い出させる。私は神社へ向かう道すがら、必ず合格する事を誓った。しかし初詣の神社では、祖父母、両親をはじめ家族の健康だけを祈った。試験はあくまでも自分の努力だけなのだから。今でもその時の初詣があったから、新年で良いスタートがきれて、国家試験にも無事合格できたと信じている。2012年の元旦の体験 Mr.ゴーンさん40代男性