常福寺

住宅地の中にある、静かなお寺です。本堂、観音堂、山門、鐘楼などの古い木造の建物や、境内に点在する石像や石塔が、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。古い石塔の中で特に目を引いたのは、鐘楼の横にある名号塔です。独特の書体で「南無阿弥陀仏」と書かれています。書体はとにかく「ユニーク」としか言いようがありません。行書や草書などとは違いますが、日蓮宗のお寺でよく見かける独特な書体とも違います(ちなみに、常福寺は浄土宗です)。解説によると、1816年に徳本上人が記したそうです。このほか、寛政の宝篋印塔も見どころの一つといえるでしょう。江戸時代に建てられた宝篋印塔にしてはきれいで、風化や劣化が少なく、それほどひどく黒ずんでいません。200年以上にわたってきちんと維持管理されていた様子がうかがえます。名号塔も寛政の宝篋印塔も戸田市の文化財に指定されていますが、それだけの価値はあると思いました。
By アオキ リサ (40代女性) 体験時期:2016年3月下旬


----------------------------------------------------