浦和の古刹のしだれ桜 玉蔵院
玉蔵院のしだれ桜を初めて見に行ったのは、2006年、現在の住まいに越してきて間もないころです。知人に連れていってもらいました。夜だったのでお寺の門は閉まっていましたが、垣根越しに見るしだれ桜は幻想的でした。とはいえ玉蔵院は自宅からのアクセスがあまりよくないので、その後積極的に桜を見に行こうとはしませんでした。時がたって2015年の3月。たまたま近くでランチをとったので、ついでに玉蔵院に立ち寄ってみました。すると、デジカメやスマホを手にした人々で、境内があふれかえっていたのです。さすが浦和のしだれ桜の名所…と言いたいところですが、かえって興ざめしてしまいました。玉蔵院の境内は狭く、見どころといえば結局しだれ桜と、猫の額ほどの枯山水の庭と、さいたま市の有形文化財に指定されている地蔵堂くらいなのです。玉蔵院のしだれ桜を見るなら、人の多い昼間よりも、人通りの少ない夜に、通りがかりにちょっとだけ見るのがよいと思いました。本当の見どころをわきまえているという点で、最初に玉蔵院を案内してくれた知人の行いは、心憎いばかりです。
By pingpongbooks(40代女性)
時期:2006年4月頃、2015年3月