香取神社

北越谷駅の近く、日光街道沿いにある神社です。以前車で香取神社の前を通ったことがあるので場所を知っていましたが、今回思い立ってお参りしてみることにしました。
一の鳥居をくぐると右手に境内のイラストマップがあり、その先には2対の狛犬が鎮座しています。狛犬のうち1対は1751年に奉納されたそうで、歴史の古さが感じられます。
さらに二の鳥居、三の鳥居と進んだ先には、江戸時代後期の天保年間に奉納された石灯籠が目につきました。このほかにも境内には新旧の石造物がたくさんあります。
さらに進むと、左手に安産の石と力石があります。安産の石は撫でると子授けや安産の御利益があるそうで、石の両側にある犬の置物がかわいらしかったです。安産の石の向かい側には絵馬掛けがあり、裏手にはお米のような形をした歯固めの石があります。歯固めの石を子供に噛ませる真似をすると食べ物に困らなくなるといわれているそうです。安産の石の周辺は明るく穏やかな雰囲気で、安産祈願や子授け祈願の神社にふさわしい感じでした。
安産の石を過ぎて、ようやく拝殿にお参りしました。拝殿そのものは比較的新しくきれいな建物でしたが、その奥にある本殿が一番の見どころといえます。本殿の建造は慶応2(1866)年で、外壁には彫刻が施されています。彫られているのは大黒天、龍、高砂の翁といった縁起物や、紺屋の労働作業の様子などです。保存状態の良さと彫刻の精巧さにはとにかく感心させられるばかりでした。
本殿の裏手左には御神木の大イチョウがあり、その周囲には縁結びの絵馬がずらりと掛けられていました。私が行ったときは、イチョウの葉が落ちていたのでどこか乾いた感じがありましたが、夏や秋にはまた違った趣があると思います。また拝殿の右側には境内社の八坂神社、その奥にはやはり境内社の稲荷神社があります。御神木や境内社を含めた本殿・拝殿の一帯には、神聖の地といえるような厳かな空気が流れていました。
全体を振り返ってみると、香取神社は明るく穏やかな中にも厳かさがある、という印象を受けました。
Lisa Aoki Feb 2018


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