木々に囲まれて、ひっそりとした感じのお寺です。境内ではイチョウの黄色とモミジの赤、そして常緑樹の緑が鮮やかなコントラストをなしていました。ところどころでサザンカが咲き始め、季節の移り変わりを実感できます。本堂の正面にある葵の紋や、本堂左手前の供養塔からは、徳川家とのつながりやお寺の歴史の古さが感じられます。
全棟寺は交通量の多い道路に面していて、私もお寺の前を車で通ったことがあります。ところが普段は山門が閉まっているうえに周囲が塀で囲まれているので、境内の様子は全く想像がつきませんでした。境内に一歩足を踏み入れるととても静かで、車道の喧騒がうそのようです。
さて全棟寺に立ち寄った後は峯ヶ岡八幡神社(峯八幡)へ行き、その後バスで川口駅へ移動しました。バスの車内で「次は新郷支所。浄土宗 全棟寺へはこちらでお降りください」といったアナウンスがあって、意表を突かれたような感じがしました。ひっそりと静かなお寺ながら、路線バスでちゃっかり宣伝するとは―。
Lisa Aoki Nov 2017