犬の宮 猫の宮

全国でも珍しい、犬と猫をまつった神社です。一緒にまつられているわけではなく、ちょっと離れた場所にそれぞれのお社があります。まず、犬の宮から。ここは犬を祀った社で、安産と無病息災にご利益があると言われています。犬の宮の伝説によれば、和銅年間(708年 - 718年)、甲斐の国からつれてこられた三毛犬、四毛犬が、村人たちを困らせていた化け大狢(おおむじな)を退治。村を救ってくれた犬を村の鎮守としてまつったのが、犬の宮の始まりとされています。また、作家である戸川幸夫は、この伝説をもとに『高安犬物語』を書き、直木賞を受賞しました。化け物が「甲斐の国の三毛犬、四毛犬にこのことを知らせるな」と念を押すところや、犬に退治されるというあらすじは、長野県に伝わる「しっぺい太郎」のお話しとよく似ていますが、この話には続きがありまして…それが猫の宮の由来につながっていきます。猫の宮は、犬の宮の北100mほどにあり、高安村に代々庄屋で信心深い夫婦の飼っていた猫が、かつて犬の宮の犬たちに殺された化け大狢の血を舐めた大蛇から、夫婦を守ってくれたという言い伝えがあります。村を守ってくれた猫なので、大切にまつられ、今でも猫好きな方たちが参拝に訪れています。また、動物をまつっている神社なので、毎年7月第4土曜日に「全国ペット供養祭」というペットの供養祭がおこなわれています。どちらの境内にもわんちゃんや猫ちゃんの写真があり、大切に飼われていたペットたちの供養をしたい方々がよく参拝に来ているようです。
nanaka (30代女性) 2016年9月


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