宮城県各地では毎年1月14日に神社の境内にて正月飾りを焼き、御神火にあたって一年の無病息災・家内安全を祈願する「どんと祭」という祭りが行われる。当日は耳が痛くなるような寒さだったが、通りは神社を行き来する人で溢れ、活気に満ちていた。神社入口に立ち並ぶ出店を横目にまっすぐ御神火に向かうと、そこも人だかりで中々火に近づけない。持ってきた紙袋には正月飾り、そして随分と昔に買ったお守りをすでに入れてあり、中々人がはけないので仕方なく紙袋ごと御神火に投げ入れた。紙袋は軽々と宙に舞い、火にのまれる。一緒に入れた学業成就のお守りは20年以上前の物で、もう学生ではないしすでに効力もないだろうと判断していたのだが、ごうごうと燃える火にのまれる姿を見ていたら、何故だか胸が痛んだ。ちっとも勉強しなかった自分への反省と、長いこと手元に置いていた事で情がわいていたんだと思う。次々と投げ込まれる正月飾りが重なり、私の投げ入れた紙袋はもうどれだかわからない。御神火に手を合わせて、心のなかで「ありがとう」と呟いた。
tica (30代女性)2017年1月14日
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