功徳山 荘厳寺

仙台三十三観音 6番札所は5番のすぐ隣にある。唐突だが50代半ば以上の方は、大河ドラマ「樅の木は残った」を覚えている方も多いのではないか。『伊達騒動』が題材で、オープニングに登場する能面の不気味さと最終回の殺戮シーンから、私にはいまだにトラウマだ。第6番札所・功徳山荘厳寺には、騒動の中心人物「逆臣」原田甲斐にゆかりの山門、「逆さ門」がある。元々は原田甲斐の屋敷にあった門で、騒動後原田一族はこの門の前で処刑され屋敷は破却されたという。門も壊されるはずであったが、何故か人夫にけが人が続出、夜には子供の泣き声が聞こえるなど怪事が続いたために解体を断念、この寺の山門として移築されることになった。逆臣の屋敷から移したから「逆さ門」と呼ばれることになったのだが、平成6年の調査で門の柱が上下左右逆に使用されていることが分かった。案内板を読むと、かつての大河ドラマのトラウマがよみがえり、粛然とした気分で山門をくぐった。
nodoka (50代男性) 体験時期 2016年
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仙台三十三観音


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