茨城県は笠間市にある日本三大稲荷の笠間稲荷神社では、秋になると菊祭りが行われる。市民らが大切に育てた菊の花の品評会も兼ねた花祭りだ。毎年品評会にあわせてその年に放送されている大河ドラマを題材にした菊人形が飾られている。私は、毎年祖父母に連れられて見に行っていたが、正直、幼稚園生の私には菊の花など興味がなかった。それよりも神社の境内でおみくじを引いたりするほうが何倍も楽しかったのを覚えている。さてこの菊祭り、結構な歴史があり、なんと日本最古の菊の祭典らしい。明治４１年から行われており、その昔は大掛かりな木製の場面回転装置もあったそう。そんな菊祭りに出品するために愛好家の中には何年も苦心し最高の菊を出品する方もいらっしゃったとか。毎年秋口になると祖父母に連れられなんとなしに眺めていた菊の飾りだなを思い出す。大人になってからは菊祭りには足が遠のいているが、今年はあの懐かしい菊の飾り棚をながめに行こうかと思う。
さくら (30代女性) １９９０年代、秋
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