このお寺の雰囲気は「ハイブリッド」の一言に尽きます。大堂には曼荼羅があって密教を思わせる一方で、祖師堂には日蓮聖人像が安置されています。これだけでも十分ハイブリッドで、どの宗派なのかがわからなくなるような感じです。さらに境内の奥の方にある仏舎利塔は、東南アジアの仏教寺院のような雰囲気を醸し出しています。こうしたハイブリッドな雰囲気は、お寺のユニークな歴史をそのまま反映しているのだと思います。このお寺は、8世紀の開創当初は天台宗でしたが、その後江戸時代に真言宗に転じ、さらに戦後になってから日蓮宗に宗旨替えしています。このようにハイブリッドかつユニークなお寺は、日本全国を回ってもそうそうないでしょう。
By pingpongbooks(40代女性)
体験時期:2015年5月上旬