御祭神は水の分配を司る天之水分大神

御祭神は水の分配を司る天之水分大神 参拝記 4/5

吉野水分神社 本殿

吉野水分神社の現在の社殿は、慶長10年(1605年)に豊臣秀頼の寄進によって立て直されました。6棟造りで桃山時代の建築となります。本殿は、正面の3ヶ所に破風があり、中央に春日造り、左右に流造りの3段で、横に繋げた形の特異なものとなっており、国の重要文化財の指定を受けています。
創建は不明と言われていますが、最も古い記録として「続日本記」の文武天皇2年(698年)の4月29日に、芳野水分峰神に馬を奉り祈雨した時の記述だそうです。
もとはこの神社は、吉野山の最奥の吉野町・黒滝村・川上村の境に位置する青根ヶ峰に位置していたそうです。青根ヶ峰は吉野川の支流の音無川が東へ、喜佐谷川が北へ、秋野川が西へ流れ出ている源流となる山であり、まさに「水分=水配り」をしていたポイントの山と言えるでしょう。大同元年(806年)頃に現在の神社の位置へ遷座したといわれています。
吉野水分神社の御祭神は天之水分大神(あめのみくまりのおおかみ)で、水の分配を司る神様であります。さすが水分神社にふさわしい神様です。その他にも6人の神様がお祭りされてます。
神社には国宝の木造玉依姫命(たまよりひめのみこと)の座像があります。玉眼といって目の部分に水晶をはめ込む技法が施されているそうです。この像には建長3年(1251年)の銘があり、そこから鎌倉時代の作と言われています。この像は本殿の右殿に安置されていますが、一般公開はしていないそうです。



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