もう40年以上も昔の話。小学生のころ、大みそかになると毎年親父と2年参りに出かけた。紅白が終盤を迎える午後11時半過ぎ、親父の「行くぞ」という声で出発の準備を始める。お袋と弟はこたつに潜り込んで知らぬふりをする。これも毎年のことだ。仙台で初詣というと大崎八幡神社が有名だが歩いていくのは遠い。(親父は車の運転ができない)そこで、家から歩いて行ける距離にある神社で、ある程度参拝客がいるところ、というと一番手頃なところが「青葉神社」に落ち着く。伊達62万石の藩祖、政宗公を祀った神社なのだが、なぜか人気という点では大崎八幡宮の後塵を拝している。いつもは人影もまばらだが、さすがに大晦日ぐらいはそれなりに人がいる。一度、家から一番近い神社へ行ったら、誰も居らずなんだか寂しい気分になり、なんだか、さびしい年の初めになった。以来青葉神社が定番となった。親父との数少ない思い出である。
By nodoka (50代男性)
時期:昭和42年〜48年(自分が小学校1年〜6年)大晦日から元旦にかけての思い出。