筑波山 大御堂

筑波山神社には多くの観光客が訪れますが、この大御堂(おおみどう)を訪れる人はあまり多くはありません。徳一法師が筑波山に「中禅寺」を建てたのは延暦元年(782)といわれています。そして江戸時代には神社・寺が一体となって徳川幕府の庇護を受けてきました。特に現在神社の入り口に残されている随神門や御神橋は家光が寄進したものですが、明治になり神仏分離令により寺(中禅寺)は壊されてしまい、家光が寄進した鐘楼はつくば市の慶龍寺に移築されました。その後、この大御堂はこの中禅寺を継承する寺として1930年(昭和5年)になって再建(仮堂)されました。坂東三十三観音霊場としての本尊(千手観音)は度重なる火災などにも無事で、一時民家に保管され、現在はこちらの大御堂の本尊として保存するようになったものです。ここにくると神仏分離がいかにすさまじかったのかを知ることになります。
By 山羊爺 (60代男性) 時期:2011年12月


----------------------------------------------------