渓流沿いの道を過ぎると太龍寺への登りがいよいよ始まる。８月の蒸せかえるような暑さの中、山道を登っていく。空が見えてきたので山頂が近いと感じることろで傾斜が急になってくる。山頂の境内は涼しい風が吹き抜けていった。ふと風の行方に目をやると、先ほど参拝した鶴林寺が見えた。納経所へ行き納経を済ませても、まだまだ汗が噴き出てきた。ふと販売品を見ると涼し気な青地に白抜きで龍の絵が描かれた手拭が売っていた。この手拭いで汗をぬぐったら涼しそうだなぁと思い購入した。龍の手拭いで汗を拭いながら納経所を出ると、頭の上から「おーい。」と声がした。屋根の修理をしている大工さんだ。「いいもんやる。まだまだ冷やし。しっかり取れよ。」と言って何かをこちらへ放り投げた。ビニール袋に氷を入れてある。これは最高だ。龍の手拭でビニールを包み首や頭に当てながら道を下って行った。
By のろがっちょ (40代女性)
2007年の８月
龍の手拭い (21番札所 舎心山太龍寺) By のろがっちょ関連ページ
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