弘法大師が四国八十八ヶ所をつくったとき、番号が振られていたのかどうかも分かりませんし、“歩き遍路”でどういう感情が生まれるのかも分かりません。
1200年というときを経て車という文明の利器を使った“車遍路”では、単調さで飽きがくるわけでもなく、難しさのあまりやる気をなくすわけでもなく、続けたいと思うのです。
八十八ヶ所の絶妙な番号配置に、容易に進む満足感と困難の後の達成感がほどよく組み合わされていて、全てを終えて大きな充足感を得たいと思わされます。
満足感を得られてモチベーションの維持ができるという心理的作用のうえに信仰心が重なるわけですから、この後に大きな苦難があったとしてもどうにかしてやり遂げようという気になるのではないでしょうか。(主に私の主観)
『弘法さん、やるじゃない。』と非常に失礼なことを考えながら、巡礼1日目の打ち止めは四国霊場5番目の高さ(550m)にある“二十番札所 鶴林寺”になりそうです。
『また山の上ですか・・・』
10 1200年前には人間の心理を知り尽くしていた?関連ページ
- 1 いよいよ 八十八ヶ所巡礼スタート
- 白衣を着ないのであれば必要最低限の礼儀として、輪袈裟(“南無大師遍照金剛・同行二人”と刺繍された首から掛けるもの)と、数珠は持ちましょう。」と教えていただいたので 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 2 聖なる世界を歩む 白装束
- 多くの人が普段着に、上だけ白衣を羽織っています。“一番札所 霊山寺”では、パリッとした真っ白の白衣を着た人がほとんどで 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 3 白装束ではないけれど
- 白衣を着ることに抵抗がありました。 いろいろな想いを抱えて四国巡礼をするお遍路さんに比べて、自分が遍路を選んだ理由が簡単すぎて、白衣に袖を通すことが失礼な気が 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 4 .最初の一頁
- 私が巡礼した時は、専用の納経帳でないと納経をしてくれないと聞きました。 納経帳の墨書と朱印をしてもらう最初のページは“高野山 奥の院”です。次のページから札所の番号順に、お寺の名前などが印刷されて 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 5 大谷焼の里
- 一番札所を後にして二番札所へ向かう道すがら“大谷焼の里”と書かれた看板と、大きな焼き物の壺がある大谷焼の窯元がたくさんあります 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 6 順調に進む巡礼
- 地図には次のお寺までの走行時間が載っていますが、全て10分前後です。地図通りに走れば順調に次々とお寺にたどり着けそうです 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 7 忘れるってどうよ
- “七番札所 十楽寺”で納経をしたとき、判衣の1枚に朱印の空きが見えるではないですか。『え?なんで?』という私の気持ちとは裏腹に、遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 8 .気分は 一人前なお遍路さん?
- 四国霊場の中でも2番目に標高の高い(800m)、難所といわれる“十二番札所 焼山寺”。細い山道を車でひたすら登っても、1時間30分前後かかります 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 9 御影を挟んで叱られる
- 寺のご本尊の姿を和紙に印刷した御影(おみえ・おすがた)、15p×7p程の大きさのものをいただけます。御影をなくすのも、番号がバラバラになるのも嫌なので、遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 11 朝一はスムーズに進みたいので前日に確認
- 朝から山で迷いたくないので場所を確認しようと車を走らせ、駐車場らしき広場に到着して場所の確認は出来ました。明朝はスムーズに来られるでしょう 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 12 食事は精進料理風
- 「心得の1つに“不殺生”があります。修行のときは精進料理です。肉も魚も断ってお参りをしました。」と言っていたのを思い出しました 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 13 登って降りて また登ります
- ホテルを探してお寺からこれ以上遠くなるのは納得できないので、車には毛布も積んであることですし太龍寺の駐車場で車中泊にしましょう 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 14 1日目終了 車中泊
- どんな格好でも寝られるのが私の特技です。快適か不快かは別にして。 それに親の車(大きめの普通車)を借りてきていますので、運転席でも十分広いのです。快適な車中で親に感謝しながら、毛布を掛けて今日の日記を 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 15 お遍路1日目を振り返ってみて
- 書くのは「階段が!坂道が!納経所で!」と感情ばかりで、お寺自体の建物や境内はゆっくり観察していないので書けないではありませんか 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 16 不気味な夜の山中
- 時計を見ると0時を回ったところ。 窓から外を見ると外灯1つなく、鬱蒼と繁る木々の闇が深くて何も見えない。「朝までまだ寝られる。」と思って目をつむるものの、車の天井に/// 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目
- 17 妄想をかきたてられた一夜
- 考えただけで叫べます。間違いなく心臓が止まります。たとえそれが生きている近所のおっさんであったとしても。そんなことになると、あまりにも親不孝です。よって、決して毛布から顔を出してはいけません 遍路 四国八十八ヶ所巡礼の沙依さんの巡礼記。巡礼1日目