西国三十三所巡礼を初めてかれこれ一年、琵琶湖の竹生島にある宝厳寺を訪れた。竹生島は離島なので船でしか行けない。島の船着場に到着し、目的のお寺に向かって歩いているときに「かわらけ投げ」という看板を見つけた。かわらけとは素焼きのお皿のこと。二枚の小さなお皿をもらい一枚は自分の名前、もう一枚には願いを書いて眼下に見える鳥居に向かってお皿を投げる。うまく鳥居をくぐれば願いが叶うとのこと。これは大昔に行われていた「湖に土器などを沈める儀式」が形を変えたものらしい。今もこの琵琶湖の底には土器が沈んでいるそうな。私も試しに投げてみたが、名前を書いたかわらけはあさっての方向へ飛んでいき琵琶湖に沈んだ。「心願成就」と書いたもう一枚は見事に鳥居をくぐらせることができた。これでも願いが叶ってくれるといいのだが。肝心の宝厳寺参拝以上にかわらけ投げが思い出に残ってしまった。
ばる(30代男性) 時期:2015年のゴールデンウィーク
船に乗って参拝へ 宝厳寺関連ページ
- 夏に西国第三十番札所宝厳寺に行きました。(金山宝厳寺 長浜市早崎町)
- 四十年後、改めて再訪しました。宝厳寺は琵琶湖の竹生島の山の中にある寺で、夏だったため、緑の葉っぱが濃く、山全体が生きているかのようで