古来から紅葉の名所として知られる常寂光寺を訪ねました。特に絶景だと感じたのは仁王門から本堂へ向けて進む石段から見える紅葉で、天を覆い尽くすようにして咲き乱れていました。燃え盛る紅葉と、黄から橙に染まりゆこうとする紅葉が重なって織り成すコントラストは圧巻です。こちらのお寺は小倉山の中腹にあります。小倉山と言えば多くの貴人や歌人が別荘を構えており、百人一首の編者として知られる藤原定家も常寂光寺がある辺りに山荘を構えたと伝えられています。風情たっぷりの紅葉は和歌の題材としても趣がありますし、一緒に訪れた友人と歌人を気取って実際に歌を詠んでみたのも面白かったです。 多宝塔からは紅葉とともに都が一望できます。風情をたっぷり感じながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができました。歌人がこの辺りに山荘を構えたのも納得です。紅葉と和歌。日本の心に触れることのできるお寺だと強く感じました。
By 咲 (20代女性)時期:2013年11月下旬