1990年代後半に萩を訪れたとき、「せっかく東光寺に行ったのだから、大照院にも行ってみよう」と思って足を運んでみました。東光寺には萩藩の奇数代藩主、大照院には偶数代藩主の墓所があるので、一通りお参りしてみることにしたのです。15年以上前のことであり、写真も撮っていなかったので記憶がおぼろげになっていますが、東光寺に比べてひっそりと奥ゆかしい趣があったことを覚えています。松陰神社など萩の主要な観光名所の近くにある東光寺が「陽」だとすれば、そうした観光名所から離れた所にある大照院は「陰」といった感じです。それから15年以上の歳月が過ぎて、2015年のシルバーウイーク。私は再び萩を訪れましたが、時間が足りず大照院に行けなくて後悔しました。松陰神社や城下町では何かとうんざりさせられることが多かったうえ、大照院は数ある萩の観光名所の中でも特に面白い場所の一つだと思うからです。大照院に行くなら時間的なゆとりが必要だということを、改めて痛感させられました。
By pingpongbooks40代女性 時期:1990年代後半、2015年シルバーウイーク