毎年初詣に連れられて来ていた箆取(へらとり)神社は近辺では高い山の上にある神社で、南側に石段があって上るのはとても大変でした。1段の高さがあるのはもちろん、ところどころ欠けている部分もあって子どもの自分には歩きにくく、普段行くときは中腹の駐車場まで車で上っていました。それでも七五三参りの当日は慣れない履物のせいもあり、階段以外で何度か転びそうになりました。最も印象深かったのは子どもでもお神酒を頂いたことで、辛くて苦くて、これを夜な夜な晩酌する父はどこが美味しいのだろう思いました。口の中に残った味が嫌で早く千歳飴を食べたかったのですが、あちこちで立ち止まっては写真を撮られて嫌でした。帰りの車の中でようやく飴を食べようと思って袋を開けたら、当時の千歳飴はとても固く割れなくて、結局家に帰るまでお預けでした。
By しまつか (30代女性)
時期:1986年10月か11月