夏の暑い昼間だった記憶があります。その日の朝に本で那谷寺を発見し、真言宗のお寺と言う事ですかさず出発しました。北陸道を爆走し小松インターで降りて服を買い、その帰りに那谷寺へ寄りました。昼過ぎで駐車場がとても暑かったです。前知識はほとんどない状態で行きました。何となく加賀の造りなのか、兼六園とどこか似たような雰囲気がある気がしました。本殿に繋がる階段を下ってくるシーンを覚えています。芭蕉の句碑などの断片的な記憶もあります。岩窟本殿の胎内くぐりは輪廻転生を指していて、殺生を洞窟を潜り抜ける事で拭おうとしたと言った事をやっと今になって調べています。明治の廃仏毀釈を請けながらも昭和に再建し復旧、単に宗教的な歴史的価値ではなく、そこに生きた人の思いや価値観が息づくような、自分のような勉強不足の人間にも敷居が高くなく、受け入れてもらえるお寺だったように思います。
ふう(30代男性) 時期:2010年夏