9歳の息子がNHKの大河ドラマをきっかけに歴史に興味を持つようになったので、「おんな城主直虎」の放送開始に合わせ車で1時間ほどの場所にある鳳来寺山へ行ってみることにしました。目的は直虎が守り育てた井伊直政が幼少時に匿われたという鳳来寺を見せるためでした。そこで偶然知りお参りしたのが「鳳来山東照宮」でした。徳川家康を主祭神とした三大東照宮の一つで、家康の両親である松平広忠と於大の方が標高695mの霊山の上に建つ鳳来寺に祈願して生まれたのが家康であると言われていることから、3代将軍家光がこの地に建立させたのだそうです。石段を上った先にあったのは日光東照宮とは比べ物にならないほど小ぢんまりとしたお社でしたが、霊山の中とあって厳かな気持になりました。そしてお参りを終えてから気づいたのですが、石段の1番下に「番所止」という検問所のような場所があり、江戸時代はここで通行手形を提示しなければ直接参拝できない仕組みになっていたとのことでした。石段の下から見上げてみると檜皮葺の屋根しか見えず、手形を持たない人はお社を想像しながらお参りすることになります。それでも山道を一生懸命歩き、はるばる山上までお参りに来る人々が少なからずあったのでしょうか。江戸幕府にとって家康という人がどれほど偉大であったかを改めて感じました。
norinori (40代女性)2017年1月の初め